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これから社会人になる事に不安を抱えるアトピーの人の為の就活心得

これから社会人になる事に不安を抱えるアトピーの人の為の就活心得

2019年明けましておめでとうございます。untickleを立ち上げてから6年目。昨年は幸いほぼ倒れずに(アトピーが悪化して寝込むことなく)、1年を過ごすことができました。やっと自分のなかでアトピーをコントロールする感覚を掴めてきた感じがしますが、まだまだ道のりは長いので今年は更に健康になれるように気を引き締めていきたいなと思います。

ところで、先日、オフィスに20代前半の学生さんが足を運んでくれました。

話を聞くと、アトピーが辛くて、就活やその後の社会人になっても、ちゃんとやっていけるかとても不安だといった旨の相談内容でした。

その方の悩みは10年前の自分の悩みと全く同じで、聞いていて胸が痛くなると同時に、「あぁ世の中はこんなにも変化しているのに、アトピー界隈はあまり変わっていないんだな」という虚しさも少し感じました。

今の私はまだまだ若い世代の当事者さんには希望というより、「私もあの人のように大変な人生を送ってしまうのだろうか」といった不安を抱かせてしまうかもしれません。

それでも「自分のようにならない為にどうすれば良いか」といった事は伝えられるかと思い、その方にも伝えた内容を改めてコラムにもまとめてみたいと思います。10-20代の当事者の方々に少しでも役に立てば幸いです。

社会人になったら自然にアトピーがきっと良くなる、という考えは幻想である

最初から夢のない見出しで申し訳ない感がありますが、これは過去の自分に最も伝えたい事です。

学生のときは社会人以降の自分の人生を具体的にイメージするなんて基本出来なくて、かなりゆるふわなイメージだと思います。ほぼ全ての学生さんが最初はそうでしょうし、これ自体は特にまずい事ではないですが、アトピーに関しては、ゆるふわなイメージを持つのは危険です。

まず心持ちとして

「自分はアトピー体質で、社会人になったらもっと悪化する可能性が大いにある。だから日々のアトピーケアは忘れてはいけない。」

といった事をはっきり受け入れる事が必要です。

アトピーで周りの人のように就活スタイルができなくても内定はとれる

私のときもそうでしたが、先日来られた方も、「自分は顔にアトピーがかなり出ていて、化粧も毎日できないし、ちゃんと就職できるか不安」だと仰ってました。

就活の攻略サイトなどをみると、面接受けの良いメークや髪型、服装などが色々書かれていて、それを見るたびに、そして周りがそうしている度に「自分はダメなのではないか」といった不安や焦りが強くなります。

アトピー顔の自分という事実は残念ながらすぐには変えられませんが、それをできるだけ早く受け入れ、次のステップに意識を持っていくことで明るい未来への道が開かれやすくなります。

実際、私の周りでもアトピー持ちでメイクもしなかったけど、大手企業の営業部に合格した、といったケースは多く見られます。

大事なのは、「自分は外見で魅力アピールするタイプじゃないな。アトピー持ちでも内定は取れる人は結構いるんだから、自分も内定とるにはどうするべきか考えよう」といった受け入れと思考の切り替えをなるべく早くすることが大事だと思います。

「アトピーがきっかけで」は強力な武器になり得る

アトピー人生を送っていると、苦しいことや不便に感じること、切ないことなどマイナス感情に自分が飲み込まれることが多いかと思います。

アトピーは確かに自分にとってマイナス要素が多く、極力隠したいことではあります。しかし、それを受け入れたうえで、どう乗り越え、今後どう生きるつもりか、というストーリーは、私の経験上、面接でプラスに動くことが少なからずありました。

例えば

①「昔から漫画が好きで、沢山漫画を読んできました。だから出版業界で働きたいです」
「アトピーで寝込みがちでしたが、漫画のお蔭で痛み痒みの苦しみを乗り切れました。だから自分も出版業界で働いて、似た境遇の人に笑顔を届けたいです」
だと、後者の方がストーリーがあって記憶に残ります。

そこに、
①「特にギャグ漫画が好きです」
「痛みや痒みを忘れるためにギャグ漫画は自分にとって有効で毎日読んでいました」
だと、さらにストーリー性に差が出てきます。

もちろんその後きちんと自分の知識や経験の深さを伝えないといけませんが、掴みとしては充分な価値があると思います。

自分の好きな分野の知識や経験をとにかく深掘りし、面接を受ける企業の分野を極力狭める

外見で魅力アピールができないとなると、アピールすべきは内面ということになります。とはいえ、学生で自分の強みをしっかり把握できてる人はごく稀で、たいていは一つ見つけることすら困難です。

多くの学生の就活パターンとしては、とりあえず分野関係なく知ってる企業をあちこち受けてみる、ということになるかと思いますが、アトピーの人の場合、体力的にも精神的にもかなり負担になって症状悪化に繋がり、最悪活動が出来なくなる可能性があるため、これは個人的におすすめしません。

同じ理由で、知名度がある、給料沢山貰える、安定している、市場が大きい、といった基準で企業を選ぶこともあまりアトピーの人には向いていないかと思います。

では私たち当事者は何を基準にするべきかというと、自分が好き、または関心のある分野かどうか、もうこれ一択ではないか、と思います。

理由としては、
・アトピー(特に顔の症状)を抱えていると、外見での魅力アピールは期待できない

・外見では無く内面をアピールする必要がある

・内面というのは主にロジカル度、知識、経験、熱意、性格などが挙げられるが、意思や性格の良さは面接官に伝わりにくいので、知識、経験の多さをアピールする必要がある

・何事においても追求することは身体的にストレスがかかるものだが、それが好きでないこと、興味があまり無いことだとストレスの蓄積するスピードが早く、症状のコントロールがかなり難しい

・好きなこと、興味のあることだと、そのスピードは緩やかで、症状のコントロールが比較的しやすい

ということが言えるかと思います。

ちなみに、「とにかくやる気や好きな気持ちをアピールすれば良いのでは」という意見もあるかと思いますが、会社視点では好きとかやる気というのは、知識・経験の深さなどでジャッジすることが多いです。これらが少ないと、採用側が「口先だけじゃ・・」と不安になるので注意が必要です。

ではどう深掘りするかというと、これにも色々とコツがありますが、まずは好きな分野のキーワードをリスト化し、それら全てをネットで検索、そして1-10ページに載ってるサイトは全て目を通しながら内容をメモに整理していく、といった事から始めると良いかと思います。そうすると、徐々にその分野の全体像や課題点などが見えてきて、もっと知りたいという感情が強くなってくるはずです。逆にその作業が辛い、と感じるなら、その分野はやめた方が良いかと思います。

きっちり定時に出退勤しなくても良い企業を優先的に受ける

近年は9時出社して17時終業といったきっちり出退勤をしなくても良い企業が増えています。とりわけIT界隈はそういった傾向が見受けられます。

アトピーの人はこういう柔軟性のある企業で働いた方が良い、と個人的に考えています。

それは、やはり私たちアトピーの人は重度化して一時的に働けなくなることも現実としてあるため、そうなった時に、きちんと仕事をこなせていれば、働く場所や時間に関して融通が効くことが多いからです。

IT業界でなくてもこういう仕事スタイルを導入している企業は増えているので、ぜひ企業選びの際は「在宅勤務可」「遠隔作業可」「フレックス制」といったキーワードで絞り込みをしてみて下さい。

以上、私が考える学生アトピーの方に伝えたい内容になります。細かくはもっと色々ありますが、とりあえずこの5つだけは、という意味でまとめてみました。

もし就活で悩んでいるアトピー学生さんがいらっしゃれば、ご連絡頂ければと思います。

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