アトピーによる社会経済的費用は韓国で約200億円、日本は推定300億円規模か

Big Data
韓国のキョンギ(京義)研究院が先月発表した「アレルギー疾患による社会経済的費用推計」の報告書によると、2014年度の韓国でのアトピーによる社会経済的費用は、2,000億ウォン(約200億円)であるということが分かりました。

社会経済的費用 : 病院・クリニック及び薬局の利用費、交通費、看病費、早期死亡及び生産性損失に伴う間接費用などを合計したもの

▶参考:キョンギ研究院HP(英語) http://english.gri.re.kr/

このデータは、健康保険審査評価院の患者標本資料などのビックデータを分析したもので、アトピーを含めたアレルギー疾患による社会経済的費用を算出した研究は今回が初めて、ということから、韓国では話題になっています。日本では残念ながらこういった研究はまだされていませんが、韓国のアトピー人口が約200~300万人であるのに対し、日本では約600万人であり、かつ両国の物価も大きな差が無いことを考慮すると、日本における社会経済的費用は、約300億円以上であると推定されます。

また、半年ほど前のものですが、世界のアトピー事情に関しての新しいレポートも見つかりました。

“世界のアトピー患者数は2022年に1億3,800万人になると予想され、アメリカ、フランス、ドイツの順で人口が増加している。また、世界のアトピー市場規模は2012年45億ドル(約4500億円)であり、10年の間に年平均2.8%の成長率で、2022年には56億ドル規模(約5,600億円)に成長すると予測される。” – 韓国デジタルタイムズ〔1〕

アトピーを俯瞰した視点でのエコシステム構築を

連携
5年後には約1億4,000万人がアトピー体質になる、というこのレポートは、決して見過ごせるものではありません。

これらの数字をどう解釈するかは人それぞれですが、明らかなのは、既存のいわゆるアトピー治療法だけではアトピー人口増加を抑えられない、という事です。この状況を変えるためには、政府や企業、医療業界、そして当事者がアトピーについてもっと俯瞰し、分野を隔てずに連携する新しいエコシステムを構築しながら、アトピー対策に取り組む必要があります。

untickleは今年で活動4年目になります。うち半分は私の症状悪化のせいで寝込んでいましたが、それでも何とか現在も活動を続けています。これまでの3年間を振り返ると、とくにかく様々なアトピー情報を収集することに重点をおいて活動をしてきました。そして、これからの3年間は、それらの情報をもとに見えてきたアトピーについて整理するだけでなく、可視化し、パーソナライズすることに重点を置くことで、上記のエコシステムの実現を目指していきたいと考えています。

※引用・参考元
– 〔1〕[의과학 칼럼] `신경감작`과 아토피 피부염(デジタルタイムズ.2016.8.19)http://www.dt.co.kr/contents.html?article_no=2016081002102351607001
– 알레르기질환 사회경제적 비용 연간 10조원<경기硏>(聯合ニュース.2017.1.27) http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2017/01/26/0200000000AKR20170126149000061.HTML?input=1195m

この記事を書いた人

野村 千代
野村 千代
untickle発起人。生まれつきアトピーで重度の症状により過熟白内障を患い失明状態に。その後も症状の悪化により3度社会生活を中断。2013年に本格的なアトピー改善に取り組むも、情報混乱のせいでなかなか自分に合う対策法が見つからず、苦労したことがきっかけで、untickleを立ち上げる。
[`evernote` not found]
Pocket
LINEで送る