第3回untickle少人数アトピーワークショップ&交流会レポート

2017年7月9日(日)に第三回となる少人数アトピーワークショップ&交流会(以下、オフ会)を開催しました。遅ればせながら今回はそのレポートです。

1回、2回は渋谷のuntickle活動拠点スペースの会議室でやりましたが、あまり空調が良くない関係で6人だと部屋が暑くなり、後半ちょっと快適とは言えなかったため、今回は場所を変更。四ツ谷にあるアトピーカウンセリング、さく家さんのスペースをお借りしました。

さく家▲ ケチって白黒コピーしたらやっつけ感がすごいですね(笑)次回からはカラーにします・・。

※参考:統合医療クリニックと連携したアトピーカウンセリング・さく家

私自身が夏にかなり弱い体質であるため、夏の開催自体をするべきか悩みましたが、最終的にやることに。

私だけでなく多くの当事者の方が夏には弱いかと思いますが、オフ会当日も欠席された方が3人いらっしゃり、いやーそうだよなーしんどいよなぁと思いながら、当日来て下さった方々には本当に感謝しております。そんなこんなで今回は5人での開催になりました。

脱ステ派入院治療のリアル体験談と病院比較が聞けた貴重な会に

今回の参加者の方々のうち、お二人が重度化によって入院経験があったため、各々(大阪と岐阜にある病院)の治療スタイルの特徴・比較がすごく面白かったです。

例えば、

・水分制限がある
・黄色ブドウ球菌やTARCの数値を可視化し、それらの変化を追う
・入浴療法に力を入れている
・入院部屋の構造
・入院中の1日の過ごし方
・教育プログラム的なものはあったか
・たんぱく質を多めに摂取するか否か

などに違いが見られました。どちらも脱ステ派の入院施設として有名なところですが、一方は私がこれまで入院経験者の方に会ったことが無かったので、とても参考になりました。

また、別の参加者の方は、やはり長年アトピーで苦労され、自分のアトピーを良くするために鍼灸をはじめ東洋医学を20年近くにわたり相当深く勉強されてきて現在のお仕事にも繋げている方でした。

私も4年半くらいアトピーのことを追求してきてかなり大変だと感じていますが、その5倍近い時間を費やすのは、相当の使命感や覚悟が無いと出来ないことで、その人生ストーリーにもかなり感銘を受けました。

atopyworkshop

今回のワークショップのテーマは、

 1) 普段誰にアトピーの悩みを相談してる、あるいはどんな人に相談してみたい?
 2) 当事者として今深く悩んでいることは??(日常生活、対策含め)
 3) 当事者にとって理想な生き方・社会のあり方とは?

の3つ。前回の参加者の方からのフィードバックを受け、テーマを一つ増やしました。
atopyworkshop3

テーマ1において出た意見としては、上から共感度の高かった順に、

・基本誰にも相談していない -1
・入院仲間やイベントで知り合った当事者仲間には相談している、またはしたい
・当事者経験があり、西洋医学だけでなく統合医療の知識が豊富な医師や完治した人に相談している、またはしたい
・色々な角度からアトピーについて語れる人

などがありました。

atopyworkshop2

テーマ2では、

・痒い時の辛さが分かってもらえない -2
・汗が痒くて仕事に集中できないなど、この夏を乗り切れるかが心配
・症状が悪化し落屑が多くなってきたりすると、不潔に見られないかなどの見た目が気になる
・体質的アトピー素因と気質的アトピー素因を今よりも良くしていくために何ができるか
・友人たちへのカミングアウト
・夜寝ているときに掻いてしまう
・日焼けが良いか悪いか?

といった意見が出て、上3つは共感度が高めでした。

3つ目のテーマに関しては、同じく共感度の高かった順に、

・現在自由診療となっているアトピーに有効な治療項目をもっと保険適応にしてほしい -3
・重度の人は「障害者」認定されるべきだと思う
・社会的常識、健康な人の生き方に合わせなくてもよい生き方が理想だと思う
・症状が深刻になると、特に午前中が辛くなったりするため、フレックス制の働き方があたり前の社会になって欲しい -2
・当事者だからこそ伝えられる事・場を増やしていきたい
・アトピーによるいじめについてフォローできる専門のスクールカウンセラーがいると良いのでは
・アルコールが飲めなくても出世できる社会
・当事者同士交流できるリアルの場が少なくとも各都道府県に一つある
・ブルーライトや電磁波といった現代社会の文明の利器によって発生し、アトピーの悪化に繋がり得る弊害を避けた生き方

などがありました。

当事者として、また会社人としての葛藤と工夫

時間の関係でこれら全てを深掘りすることはできませんでしたが、これらの意見をもとにさらに話を発展させていきました。

一部の内容をまとめると、
1- なぜ誰にも相談しないのか?
過去良い先生に巡り会えず、病院に通っていてもアトピーが悪化してしまったことから、自分で調べるようになった。今は特定の人に相談しなくても良い程の見識があるため、特には相談していない。ただし当事者にしか分からない生活などの悩みもあるから、それは当事者仲間に相談したい。

2- 当事者としての辛さを分かってもらう為にどんな行動をしたことがあるか?
実際に何か行動したことはない。自分がアトピーで辛いからといって特別待遇を受けることに抵抗がある。特別待遇によって会社内での目が変わってしまい、キャリアにマイナスの影響が出る気がしている。なので特別待遇ではなくて、社員皆が平等に働き方が自由な会社であれば、今よりもアトピーと仕事の両立ができるのではないか。

3- 重度からの症状改善にはお金がかかる
アトピーに有効と言われている治療で保険適応されるものは、まだまだ少ない。例えば漢方は京都では保険適応できるものが東京ではできない、といった地域ごとの違いもあるのを見ると、もっと多くの地方自治体が関心を向けてくれたら、と思う。

といった事を話し合いました。

個人的には、今回のオフ会を通じて、

・黄色ブドウ球菌などの皮膚の状態を定期的に数字で可視化し、それをもとに治療を行う入院施設がある
・当事者仲間に相談したい内容のテーマは、症状の悪化・改善策については、自分で理解を深めるよりは「当事者としての生き方」の部分が大きい
・アトピーが辛いことの理解を会社などに求めるのは、必ずしも当事者にとって良いこととは限らない

といった気付きがあり、とても有意義な時間を過ごせました。改めて参加者の皆さまに感謝致します!

夏のオフ会開催は個人的にハードルが高かったですが、開催して良かったと思っています。

ちなみにオフ会で交流した方々とは、後日個別に会うことも多いです。それはきっと「untickleっていうか野村ってどんな人だろう?」という思いで参加して下さり、もう一度会う価値があると判断して下さったからだろうと思いますが、そういった「最初から1:1で話すのはちょっとハードル高い」と感じる方向けにも、オフ会を開催する意義はあるかなと感じています。

これまで参加して下さった方々からのフィードバックのおかげで、オフ会の内容や運営を少しずつブラッシュアップしています。また4回目も9月か10月の週末にやる予定ですので、ご興味のある方はご連絡下さい^^

最後に、今回場所の提供だけでなく準備段階から全面的にご協力下さった、さく家の川浪さくらさんに心より感謝します!

この記事を書いた人

野村 千代
野村 千代
untickle発起人。生まれつきアトピーで重度の症状により過熟白内障を患い失明状態に。その後も症状の悪化により3度社会生活を中断。2013年に本格的なアトピー改善に取り組むも、情報混乱のせいでなかなか自分に合う対策法が見つからず、苦労したことがきっかけで、untickleを立ち上げる。
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